Q&A
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Q 「中力粉」と「強力粉」

 そのせつは大変ありがとうございました。また質問させて下さい。今回は割り粉についてなのですが今までちゃんとつながった蕎麦が打てていましたがいきなり切れる様になりました。蕎麦粉や打ち方については何時もと同じなのですが割り粉を変えました。今回使った割り粉は「中力粉」なのですが多分前回まで使って居たのは「強力粉」だろうと思います。「中力粉」と「強力粉」でそんなに繋ぐ力がちがうのか疑問ですそれと実際に「中力粉」と「強力粉」ではどのように食感に違いがでるものかおわかりになりますでしょうかよろしくお願い致します。

A 

 いつも喜心庵のホームページを御覧いただきありがとうございます。

・ご質問の中力粉と強力粉の違いについて

中力粉と強力粉違いは小麦の質の違いです。
強力粉は硬質小麦、中力粉、薄力粉は軟質小麦でつくります。

また、蛋白質量による用途別分類もあります。

製粉振興会によると
薄力粉 6〜9% 菓子、天ぷら
中力粉 9〜11% うどん
強力粉 11〜13% パン

とありますが、うどん用小麦粉のほとんどが9%以下ですから基準はあいまいなのかもしれません。

 こむぎ粉の場合、蛋白質の大部分がグルテンですから、蛋白質量=グルテン量と考えてさしつかえないと思います。グルテンが多いほどつなぐ力も強くなります。
 
 製粉会社により粉の粒子の大きさ、ブレンドの仕方や添加物(デンプン、デキストリン、グルテン、増粘材 など)の使い方などに違いがあるので、一概には言えませんが、粗蛋白や灰分が多いほど小麦粉のくせ(良く言えば風味)が強くなります。

 小麦粉のグルテンがコシの素のように言われていますが、弾力のある粘りゴシで、そばのコシとは本質的に違うものです。
 
 ですから、グルテンの少ない方が、より蕎麦らしい食感になります。つなぎの強さとそばの味わいは、相容れないものがあると思います。

 喜心庵では、普段10割で打っていましたが、予約で二八のご所望があれば、日清のバイオレットを使っていました。

 バイオレットは天ぷらやケーキに使う薄力粉です。クセが無く歯切れが良く蕎麦の味を損なわないのですが、つなぎとしての力はほとんどありません。

 割粉専用の小麦粉も結構ですが、もし切らしてしまったときには、日清のフラワーかニップンのハートをおすすめします。どちらも家庭用薄力粉ですので、スーパーで安く売ってますし、品質も安定しています。薄力粉にしてはグルテン量も多く、つなぐ力も中力粉に近いので、じゅうぶん割粉になります。

 打つ直前に割粉を混ぜるより、前日にあらかじめ混ぜ合わせて置いた方が、小麦粉のクセが少なくなります。 

 割粉であっても粉が変われば、当然、加水量も変わってきます。粉を変えたときには御用心召されますよう。

以上ご参考になりましたでしょうか。

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