いろいろな疑問にとても丁寧に答えていらしゃるところ、敬服いたします。さて、私は今年になって蕎麦うちをはじめた者です。先日、のしていますと、麺体が鮫肌になって耳の部分にひびがはいるようになってしまいました。かまわず進め、切りに進んだところ、ぼろぼろになってしまいました。のしに時間をかけると乾燥でこのようになると聞いたことがありますが、のし初めてすぐに鮫肌になりました。原因をお教えいただければ幸いです。

 

喜心庵のホームページをご覧いただきまことにありがとうございます。

お尋ねの鮫肌の原因ですが

■ 加水不足
本などでは水加減は少なめに書いています。玄人は水が多いとズルとかいって嫌いますが、少ない水で打つ方が腕がいいと思っているようで、ちょっと見栄をはって少なめに言っていることもあります。

■ 捏ね不足
時計を見てこねるのではありませんか。捏ね加減は時間ではありません。初心者が10分こねるよりも玄人が3分捏ねる方がよく練られています。時間や回数ではありません。指先の感覚で捏ね加減を判断します。

■ １番粉や荒碾き粉のような難しい粉
１番粉や荒碾き粉にはそれにふさわしい打ち方があります。一般的な打ち方だと延しているうちにひびわれてきます。

■ つなぎの小麦粉を入れていない。
つなぎなしで打てないわけではありませんが、より丁寧な捏ねと正確な水加減が要求されます。

■ 湯捏ねで温度が高いまま延すと乾燥してひび割れや鮫肌がおきることがあります。

すぐに思いついたのはこのくらいです。お心当たりはございますでしょうか。これに該当しないようでしたら、原因を考えてみますのでメールでおしらせください。