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最近はうどん屋でさえ，手抜きでちゃんともみ洗いしないところも多いようです。麺類はもみ洗いをするものというお考え，感服いたします。
しかしながら
そばは，うどん・ひやむぎなどのように，もみ洗いしてはいけない。というのが，原則です。
うどんなどのもみ洗いは，ごしごしと洗濯するかのようにもみあらいします。
ご存知のことと思いますが，うどん等小麦の麺は茹でると結構丈夫ですし，製法上塩分を含みますので，もみ洗いをして，塩分を抜きます。またぬめりを取らないと，汁が濁ったり，茹でた麺がくっついたりします。
そばは，うどんほど丈夫ではありませんデリケートな麺ですので，うどんのようにもみ洗いするとばらばらになりかねません。
通常，手打ちそばには塩を使いません。そばの旨みは，アルブミンなど水溶性たんぱく質です。この水溶性たんぱく質が，そばをつなぐもとにもなっています。もみ洗いをすると，水溶性たんぱく質が洗い出されてしまいます。すると，切れ易くもなります。切れなくてもパサパサになってしまいます。
そばを洗う場合はたっぷりの冷水の中で泳がすように，冷やしてやります。（洗うというよりは，冷水にさらすという感じです。）
ご家庭ではスペースや道具の制約がある場合もあるでしょうから，その場合，とにかく冷水で冷やすだけでも構いません。どうしても，もみ洗いをしなければ気持ちが悪いというのであればおしゃれ着洗いのような，やさしくもみ洗いをしてください。
そばの乾麺や市販の生麺の多くは，小麦の方が多いし，塩分が入っていますから，軽くもみ洗いしたほうがいいものもあると思います。
