Q&A | |||
ホームページをご覧いただいた皆様からのご質問です。 | |||
Q更科粉で打つ茶そば | |||
2011年 5月11日 |
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先般茶そばの件でご教示賜わりました※※と申します。 二八そばを打つ要領で抹茶をまぜて打ちましたところ、うまい具合に打つことができました。そこで更科粉で打つことに挑戦いたしましたが、ものの見事に失敗いたしました。先般茶そばの件でご教示賜わりました※※と申します。 その節はご丁重なご指導をいただきありがとうございました。 次の手順で打ちましたが何が原因なのでしょうか。ご教示いただければありがたいのですが。
ご教示いただければ大変ありがたいのですが。よろしくお願い申しあげます。 |
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A 答 | |||
ご連絡いただきありがとうございます。 普通のそば粉での茶そばはうまくいったとのこと、よかったですね。 そばがきをつなぎに使うのが、友つなぎという技法です。 そばがきの作り方には「椀がき」と「鍋がき』2種類に大別されます。 椀がきはお椀や丼にそば粉を入れてその上から熱湯を入れて捏ねるやりかたです。 今、主流になっている「湯ごね」は椀がきを木鉢に置き換えたものだと思います。 私どものホームページで紹介したのは「鍋がき」での方法です。 鍋がきの方法も細かく言えば色々ありますし、 友つなぎに使うそばがきは、あまり気を使う事も無いのですが 多めの水で作ったなべがきは、 ソバの甘味と香りを最も楽しめる料理方法ですから この機会に、失敗の少ない基本的なやり方を紹介します。
これだけです。 ダマができないようにするコツは まず粉と同量程度の水を入れ、混ぜ合わせたあと 少しずつ水を足してのばしてやるとダマができ難いです。 もしもダマができたとしても、 5分から10分も放置していればダマは無くなります。 少しぐらいのダマなら火に掛けて混ぜている間になくなる事もあります。 加熱するときのコツは、 焦げ付かないように混ぜるのですが、 固まるときに一気に全体が固まるようなつもり つまり、全体の温度を均一に上げていく感じでかき混ぜます。 固まってから二こね、火を止めてから一こね。です。 一こね、二こねといっても判らないと思います。 固まったばかりでは、 そば粉のすべてがα化、つまり糊化している訳ではありません。 固まったばかりのときに少しだけ、口に入れてみればざらつきがわかるはずです。 ざらつきがなくなるまで、火にかけて混ぜ続けます。 火を止めてから一こねというのは、 ある程度空気にふれさせると、香りが出るからです。 更科粉を友つなぎのそばがきにするのに二こね一こねのくだりは、 不用かもしれませんが、普通のそば粉で柔らかめに作った鍋がきは、 冷水でしめて、大根おろしや揉み海苔とそばつゆで、 あるいは、黒蜜やきな粉,冷製ぜんざいなどこれからの季節、色々楽しめます。 ご質問の答ですが、 更科粉100gに水140gでは、相当堅めのそばがきになっていると思います。 これでもできなくはありません。 どちらかと言えば友つなぎの主流だと思います。 ただ「水回しの要領」は難しいのではないかと思います。 水回しはとばして、残りの粉を練り込むように、よく捏ねてください。 水回しの要領でしたら、そばがきをもっとゆるくしなければなりません。 だいたい更科粉40〜50gに140gの水ぐらいで良いと思います。 鍋ごと量る事ができれば、判りやすいと思いますが、 そばがきを作るときに1〜2割、場合によっては、3割ぐらい水は蒸発します。 蒸発は、いわゆる湯ごねであっても発生します。 蒸発分の水の補給は必要です。 慣れれば、蒸発分を見越して多めのの水を使うというのもあるのですが、 状況によって異なる蒸発分を完全に見切る事はできません。 名人と呼ばれる人でも微調整程度の水の補給はします。 補給する水の目安は、鍋ごと秤で計量できれば 蒸発分をかなり正確に把握できるのですが、初めて使う粉の場合、 必ずしも、56%とは限りませんので、感覚的な判断も必要です。 その目安としては、揉み込んだときにヒビが入らない程度です。 更科粉の場合、普通のそば粉よりかなり柔らかくなると思います。 ※※様のお考えになった原因の(1)(3)は以上でご納得いただけないでしょうか。 (2)の沸騰した熱湯にそば粉を入れるやり方は、やったことがないし、やっている人を見た事も無いので、どういう事になるのか判りません。 あくまでも想像ですが、ダマができやすいのではないでしょうか。 もしダマやムラができず、きれいにできるのなら、それが失敗の原因ではないと思います。
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