■ コンセプト
そば乾麺用のめんつゆです。コンセプトは 、
- なるべく手に入りやすい材料で、
- どこのご家庭にもある道具を使って、
- なるべく単純な手順でつくことができ、
- 市販の乾麺のそばをおいしく食べることができる
という方針でレシピを作ってみました。
■ おおまかな流れ
まず醤油と砂糖で非加熱の返しをつくり、それを2週間寝かせ、市販の削り節でとったダシと返しをあわせてツユをつくります。
■ かえしをつくる
かえしの材料 |
醤油 |
1リットル |
砂糖(上白糖) |
200グラム |
完全非加熱の生返しを作ります。ふつう生返しといっても、砂糖を溶かすために少しは加熱するのですが、少量なのでまったく加熱せずに砂糖を醤油に溶かしこむことができます。まったく加熱しないので返しつくりに鍋が要りません。だだし生返しなので2週間以上の熟成が必要になります。
作り方。
- よく洗った空のペットボトルにじょうごを差し込みます。
- じょうごに上白糖を入れます。
- じょうごに醤油を注ぎ込みます。
じょうごに砂糖を入れてもペットボトルに落ちないと思います。ですから醤油を注いで流し込みます。砂糖を溶かすのは、ペットボトルのふたを閉めて、逆さにしたり元に戻したりを繰り返します。激しく振って溶かそうとすると醤油が酸化して傷みますのでご注意ください。
砂糖が融けましたら2週間冷暗所に置きます。
■ ダシ
ダシの材料 |
水 |
1リットル |
かつおぶし |
15〜30グラム
20グラムくらいがおすすめ |
水は普通の水道水でかまいません。硬水ミネラルウォーターとアルカリイオン水はお勧めしません。硬水ミネラルウォーターはダシが出にくくなることがあります。アルカリイオン水は雑味や臭みが強くなることがあります。
かつお節はスーパーなどで売っている袋入りの薄削りでかまいません。いまどきの市販の削り節は、中程度の品質の鰹だとおもいます。これより質の低いかつお節を使っている蕎麦屋は結構あります。質の悪いかつお節でもおいしいツユをつくれるのが蕎麦屋の腕だともいえます。厚削りのかつお節はダシを引くタイミングが難しいのでお勧めしません。
かつお節の量はあえて少なめにしています。このあたりは世間の常識に反していいます。理由はかつお節によっては40グラム以上使うと苦みがでることがあるからです。それから、かつおダシの濃いツユは、そばの風味を邪魔します。ダシはでしゃばらない方が飽きがこないのです。
もう一つ言えば、そば屋のような商売もののつゆでは、一口目で旨いと言わせるインパクトの勝負になります。ですからそば屋は厚削りのかつお節を大量に使い長時間煮つめて、他の店より少しでも濃いダシをとろうと競っています。
ですが家庭で食べるものにそういうインパクトは必要でしょうか。むしろ飽きのこない味のほうがふさわしいのではないでしょうか。
このレシピは一口目でウマいッと言わせるインパクトはありませんが、後味のいい飽きのこないツユになるはずです。
だしのとりかた
- お湯が沸騰したらかつお節を入れて火を止める
- 2〜3分おいてかつお節が沈んだころあいにザルで漉す。
- かつお節は軽く絞ります。絞らないとコク不足になります。
■ ツユにしあげる
- 漉したダシのカスが沈殿したら上澄みをとり火にかける
- 沸騰したら、ミリンを少しいれ、アルコールが蒸発するまで煮るづける(3分くらい)ミリンがなければ省略。
- かえしをいれる。割合は、ダシ3にかえし1。
- よく洗った清潔な耐熱ペットボトルにいれて自然冷却する。氷水などで急いで冷すと水っぽくなることがあります。
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