昔、夏の暑さでそば粉が傷んで赤茶けてくると、そばもやしをすりつぶしたものを、そばを打つ時に混ぜてごまかしたのだそうです。
そばもやしというのは、そばの種をカイワレのように芽を出させたものです。
蕎麦の事典(新島繁編著)の「そばもやしつなぎ」の作り方によるとによると、20センチ以上にのびたそばもやしを抜き取って、根だけとりのぞき葉と茎をすり潰しそば粉にまぜてそばを打つのだそうです。
植木鉢にそばの種をまいてはみたもののなかなか芽が出ず、あきらめたころやっと芽がでてきました。
芽ののびたソバ
20センチまで伸びるのをまっていると、芽が出たばかりだというのに花が咲き始めました。あわてて刈り取りました。
あおじるすりつぶしてあお汁にします。だいたい、本に書いてあった通りに作ったのですが、そばもやしをすり潰しただけでは、繊維分が邪魔なので、布で漉してみました。葉をすり潰すとわずかに粘りがでますが、つなぎになるほどではないようです。
これでそばを打つといちばん上の写真のような東京のなんとか薮とかいう有名なお店のそばにそっくりな色になってしまいました。
話はかわりますが、北海道の釧路という町にいくと、どこのそばも緑色をしています。なぜ緑色にしているのかはわかりませんが釧路では緑色でないとそばじゃないのだそうです。